坂倉正紘/崔龍煕/長戸裕夢 三人展

2024年寺田美術の最初の展示会は、京都で陶芸を学び、現在それぞれのフィールドで活動を続ける三人の陶芸家をご紹介させていただきます。

坂倉正紘さんは、萩焼らしく茶陶を制作の中心に据えながら、土の質感を活かしたオブジェから器まで幅広く制作します。その作風は伝統的な技術を踏まえながらも斬新で独創的です。
京都を拠点に活動する崔龍熙さんは、現代陶芸家の近藤高弘氏の内弟子として6年間修行を積んだ後、李朝陶に感銘を受け、粉引、刷毛目、三島等、粉青沙器を中心に手がけるようになります。近年は韓国にも数度研修に渡り、現地の技法も学びながら精力的に制作されています。李朝への思いが伝わる清々しい作品ばかりです。
長戸裕夢さんは愛媛県の砥部の「長戸製陶所」の4代目となります。唐津、朝鮮や中国の古いやきものを参考に制作しており、地元、砥部の北川毛古窯の古い陶片を調査、研究を行い、昨年は登り窯を築窯しました。どこかノスタルジックでありながら、現代的な感覚が見え隠れする作品は、とてもキュートで暮らしに彩りを添えてくれます。

萩焼は高麗茶碗を源流とし、崔さん、長戸さんも同じく、其々の思いで李朝陶を追求しています。京都で共に学び、重なりあいながらも三者三様のスタイルで制作される茶陶、器、オブジェ等の作品群を、ご高覧いただきますと幸いです。

寺田ひと美

会期
2024年1月20日(土)−1月25日(木)12:00−18:00
*最終日のみ17:00迄
作家在廊:20日(坂倉・崔)、21日(坂倉)

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