中井波花さんは、シドニー、デンマークでの留学を経て、帰国後は北海道教育大学教育学部心理学分野、多治見陶磁器意匠研究所で学び、金沢卯辰山工芸工房を終了し、現在も金沢で精力的に制作を行っています。
手捻りで薄く伸ばされた土をリボン状に巻いて成形する独自の手法で知られる中井さん。彼女は陶芸の世界でごく当たり前に使われる土と釉薬を、融点の異なる陶芸素材と再解釈し、やきものの新しい表現を追求し続けています。地層が地球の生成のプロセスを物語るように、ひとつのかたちの創造が時間を可視化する、いわば記憶としてのかたちを表現しています。

力強く繊細な、そのダイナミズムをお茶という宇宙にどのように、そしてどこまで落とし込めるのか。ぜひ寺田美術にて、ご高覧いただけましたら幸いです。

寺田ひと美

会期
2025年1月25日(土)−1月30日(木)12:00−18:00
*最終日のみ17:00迄
作家在廊:25日

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